治療紹介インプラント

インプラント

2022年10月31日

約25年前に右下へ3本埋入したインプラントの現在の術後状態

【患者様に関する情報】
他院で治療を断られた患者様(約25年前)
右下にインプラントを3本を入れた事例
【ポイント】
・マウスピースを積極的に入れてくださっていました。
・長年定期検診に来てくださっている。

治療方針

かみ合わせ異常を歯(インプラント)を埋入することでバランスを取りました。
上下の顎間距離が縮まることにより、関節異常を防ぐ目的で臼歯部でのバーティカルストップ、一定の距離を保つためにインプラント処置を行いました。
また、筋肉の過度な緊張を抑えてインプラントを長持ちさせるために、就寝時はマウスピースを入れてもらうようにお願いしました。

※バーティカルストップ・・・臼歯部がもつ、口を閉じたときに必要以上の噛み込みを防ぐ役割のこと。

CT画像

今回のポイント
左奥の奥歯が噛めていない状態で、右のインプラントに負荷(力)がかかるような状態でしたが、普段の生活で食いしばりが気になったときに積極的にマウスピースいれてくださっていました。
また長年定期検に来てくださっていることから、衛生面の管理とマウスピースによるインプラントへの力のコントロールができているため約25年も前のインプラントでも長持ちできていると考えられます。

マウスピースの使用をお勧めする理由

かみ合わせを調整した後は、最良の状態を長く維持していただくために「マウスピース」をつけることをおすすめしています。歯ぎしりや食いしばりにおける過度な筋肉の緊張を防ぎ、関節への負担の軽減を目指すことが重要です。

詳しいメカニズムとマウスピースについては、こちらをご覧ください≫

1.感覚受容器(圧力センサー)への圧力の軽減

かみ合わせの全体のバランスを整えるとともに、歯根膜の歯の根を取り巻く感覚受容器(圧力センサー)に加わる圧力を減少させ、受容器から中枢に伝わる信号をブロックすることにあります。適切なバランスのマウスピースを使用することによって、左右の額関節や筋肉または首への負担を減らす目的があります。

2.筋肉のリラックス

感覚受容器(圧力センサー)への圧力を軽減することで、中枢から筋肉に信号が届かなくなり、筋肉をリラックスさせることが期待できます。最終的に歯ぎしりの多い患者様の筋緊張性頭痛や、首・肩こりなどが軽減される場合もあります。

3.睡眠の質の改善や歯の摩耗の軽減

バイトプレート(マウスピース)による全体の噛み合わせのバランスを改善させることによって、睡眠時に噛みしめ癖のある人は、筋肉次第の動きも徐々に軽減し、その結果として睡眠時の脳の活動も低下し、より質の良い睡眠に改善されるケースがあります。また過度な緊張がほぐれ、歯への圧力が軽減されることで歯の摩耗を抑えられる効果も期待できます。

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