かみ合わせ
2022年7月8日
長期に渡って右噛みの癖があり、かつ著しい食いしばりと歯ぎしりのため下顎が右側にずれて左側の関節の痛みが酷く食事ができない症例
【患者様に関する情報】
56歳女性
左顎、頬、首、頭が痛い
下顎が右に変位
食事中ずっと左側顎関節痛
口を開けると左側顎関節に激痛
56歳女性
左顎、頬、首、頭が痛い
下顎が右に変位
食事中ずっと左側顎関節痛
口を開けると左側顎関節に激痛
治療方針
左右の奥歯の噛み合わせを両側対称に同じように噛める状態に戻すことによって、両側で咀嚼(食事する)ことになり、顎のずれが少しずつ人中に戻り、左右の筋肉の動きも同じように活発に活動します。
残存している天然歯の歯根の周りにある神経から、噛んだものの硬さ、厚みなどの信号を大脳の咀嚼野に送り、瞬時に脳が筋肉に指令を出して力の入れ方を自動的にコントロールするため、左右の大臼歯が対照的にしっかり噛める状態をつくることが結果的に脳細胞を活性化させます。
歯科治療の目的は、ただ単に見た目や欠損部に歯を入れるだけでなく、機能的に違和感なく食事できるようにすることが最終目的だと思います。
初診時 令和2年8月
左上第二大臼歯の欠損があるために、長期間右側で噛む習慣がついていました。その習慣が長期間に渡ったことで、下顎が右側に変位して反対側の左側の関節の変形を起こし、関節内部で炎症が起こったため、痛みで関節痛がひどくなり痛みで食事ができなくなり来院されました。
顎関節CT画像の矢状断面
顎関節CT画像の前頭断面
治療中 令和3年2月
左上第二大臼歯部にインプラントを埋入しました。
治療中 令和3年9月
左上第二大臼歯部のインプラントの上に被せを入れました。その後マウスピースと仮歯で調整することで、両側で噛めるようになったため顎のずれが真ん中に戻ってきました。そのため、痛みも収まってきました。