毎日何気なくものを食べたり、緊張時に食いしばったりしている歯は、土台となる骨や関節、神経や周辺の筋肉につながっています。また、咬んだ時に発生する刺激は脳へと伝わり、更に各器官へと色々な指示を送ります。
正しいかみ合わせでものを噛んでいれば、これらの働きは正しく起こりますが、かみ合わせが悪いと、ものがうまく噛めなかったり痛みが出るだけでなく、つながっている関節や神経、筋肉に異常をきたし、慢性の頭痛や肩こり、手のしびれ、開口障害などを引き起こし、悪化すると不眠障害や心身症に移行する場合もあります。そのため、正しいかみ合わせを維持することは、全身の健康維持の重要なポイントの一つと言えます。左右の大臼歯でしっかり噛めることが非常に重要になってきます。
「かみ合わせの治療」というと特別な治療のように聞こえますが、かみ合わせの問題(症状)の自覚がある・なしに関わらず、あらゆる歯科治療の際に、必ず考慮しなければならない問題なのです。多くの方が経験していらっしゃるむし歯の治療から、歯が欠けてしまった時の修復治療、歯を失った時の入れ歯やインプラント治療まで、もともとのかみ合わせのバランスを変える可能性がある治療には、全て関係しています。この点に十分に注意して歯科治療を行わないと、逆にかみ合わせが悪くなってしまい、健康を損なってしまう可能性もあります。
そこで、それぞれの治療についてご説明する前に、「正しいかみ合わせ」とはどういうことなのかをご説明します。どのような治療が必要か知って頂きたいのと、部分的に歯が欠損し、義歯やブリッジが入っている場合はかみ合わせが不安定になります。そこで、全体のかみ合わせを安定させるために咬合保持部を新たに作る為にインプラント治療が非常に有効になってきます。これらのかみ合わせのメカニズムをご理解していただきたいと思います。
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